2008年4月2日水曜日

ERASでの戦略

Q1 ERASとは?

アメリカのマッチングシステムは、まず個人がコンピューターで登録し、プログラムがそのアプリケーションをみて面接に呼び、面接の印象を元に個人及びプログラム側がそれぞれRank order listを作成します。その結果がMatchなのです。ERASはこの過程の中のComputer-based application systemです。ERASを使用してPS, CV, プログラムへのApplyができます。

参考
東京海上 N Program
http://www.tokio-mednet.co.jp/nprogram/essay/10.html


Q2 まず何から???
1.東京海上日動N-Programのホームページの留学記念エッセイをしっかり読む
2.本を買うこと
3.年間計画立てること
4.コネをつくること
5.Volunteer・Research workをすること
 だと思います。

東京海上日動N-Programのホームページの留学記念エッセイをしっかり読む
このエッセイ集には臨床留学のノウハウが詰まっています。


・ “アメリカ臨床留学大作戦”:岸本先生著(とにかくすばらしいです。Bibleでしょう)
・ “Getting into a residency” :Iserson著(上記の親本ではないかと思います。:アメリカ医学生が多く読んでいて、Q&Aや統計がすばらしい。読みやすく、流し読めるので600ページも苦になりませんでした。)

年間計画
ERASで、9月2日のERAS解禁日にApplyすることが最も重要です。Apply遅くなればなるほど面接の数が減ります。私のように10月後半のApplyなんて最悪です。最低でも9月中のアプライが必要でしょう。Step1, 2CKの結果は3週間で出ます。CS、Step3は4週間と思ったらいいでしょう。最後の試験の結果が出てから約10日でECFMG certificateは発行されますので、逆算してください。

例:すでにStep2CKおよび2CSを合格している方の場合。9月2日にECFMG Certifyされているためには、10日前の8月21日にはStep1の結果が出る必要があり、つまりその3週間前の8月1日にはStep1を受けておく必要がある。

コネ
以前の記事を参照してください。

Volunteer および Research work
ERASではVolunteerやResearchをかく欄があります。できるだけこのあたりを増やすように工夫しましょう。これもアメリカと日本の文化の違いでしょうが。わたしも海軍病院時代に、それまでの怠惰な生活をCancelするかのようにVolunteerをし、またアメリカの大学病院でBasic Science のResearchも8ヶ月しました。


Q3 Before ERAS Application・・・

ERASは9月2日に登録すべし!と書きましたが、実はその準備が大変です。5月くらいにはスタートしたほうが無難です。(岸本先生の本も参照してください)
Transcript from medical school: 肝:コピーガードのついてない白地の紙に印刷してもらう
Pictures: 必ずProfessional attireでとる
Letter of Recommendation: 5月スタートで無難。一か月ごとに催促。
Externship:2-3月に申し込みしても、10月くらいまでできなかったりするので注意!
Internal MedicineのExtern についてはリストがあります。
以下参照。
http://www.prep4usmle.com/forum/thread/53004

私の場合は、すでに海軍病院での一年の研修終了していたこと、英語が悔しいけど下手なこと、USMLEの点数が比較的よいこと、を勘案し、あえて今年はExternには応募しないことしました。しゃべればしゃべるほどぼろが出る可能性がありましたし・・・。

Externはある意味諸刃の剣です。英語力や医学知識を示す場でもありますが、病院のシステムが日本と異なることや、コミュニケーショントラブルは避けられません。私は2005年に短期のObservershipに応募したことがあり、そのときの痛い思い出があります。


Q4 Now ERAS Application!

Personal Statement:
とにかく書き直しまくりです。アメリカ人、特に医師に見てもらう必要あり。
CV:
アメリカ人医師にチェックしてもらうのが一番。Part-time physicianなんて書かないこと。Lazyだと思われます。ただPhysicianと書けばいいと思います。大きな嘘はいけないが、ある程度Modifyは必要と思われます。CVとPSができたら、ERASのIDとPasswordをアメリカ人医師に教えて、オンラインで添削してもらうといいでしょう。

Contact information:
Yahoo JapanのEmail Addressは使わない。アメリカのGmailやAOLを使うほうがいい。僕はこれで痛い目にあいました。あるプログラムのメインコンピューターはYahoo Japan EmailをJunkと扱う場合があります。僕は面接前日までコンタクトがちゃんと取れていないことに気づかず、当日冷ややかな対応をとられ、痛い目にあいました。また日本のGmailだと、日本語に対応しないComputerでPageを開いたとき、日本語が文字化けして読めなくなるので、英語表示のGmailのほうがよいでしょう。

Q5 どうやってProgramを探すのか?
・ いろいろな方法があります。ひとつは、Internal medicineならInternal MedicineのすべてのプログラムにApplyする方法。これは個人的にはお勧めではありません。内科の300のプログラムにApplyして、約80万円かかります。でもやっている方もいます。
http://www.tokio-mednet.co.jp/nprogram/essay/15.html

・ 私の方法:私は地域的にMid-westに行きたかったので、AMAのサイトでMid-westのInternal medicineを検索しました。次に出てきたプログラムのウエブサイトに行って、IMGの数を数えました。IMGのいるところにはApplyして意味があると思いますが、All Americanなところに出すのは金の無駄かもしれません。この方法だと一週間程度でどのプログラムにApplyするか決めることができました。最終的に25個にApplyして6個の面接をもらいました。しかし、時期が遅かったため、ほとんど滑り止めのProgramばかりからでした。繰り返しますが時期が重要です。
参考


・ Check Illinois, Hawaii, New York!
この3つの州はIMGの大半が行くところです。しっかりチェックするといいでしょう。

・ Wikipedia:Programのある町のDiversityや人口をチェックできます。面接に行く前にチェックするといいでしょう。

・ http://www.bestplaces.net/  生活費、Crime rates, Climateなどの情報があります。ご家族連れの留学ならならチェックしたほうがいいでしょう。

・ アメリカ人の友達:programの住所を見せて危険なところでないかどうかとりあえず聞ける。家族もちには大事な情報。

Q6 何個出願すれば十分か?
これは個人によります。特にUSMLEの点数によります。
ERASを通じて出願されたApplicationは膨大ですので、Programの秘書が、USMLEの点数のみをみて、振り分けます。PS、CVは見ません。その後にプログラムディレクターがPS等をチェックします。その上で最終的に面接に呼ばれる人が決まるのです。

Q7 どうしても、あるプログラムの面接がほしい!
これはコネがものを言います。私の場合、LabのボスにProgram DirectorとEmailでコンタクトを取ってもらったり、ERAS外でExtraなLetter of Recommendationを書いてもらったり、海軍病院の上司に、面接前、直後に電話してもらったりと、ありとあらゆるコネを使いまくり、面接をゲットし、Morning conferenceへのRegularな出席を認めてもらってアピールしたりしました。少しやりすぎの感もありましたが、どうしても、第一志望のプログラムに行きたかったので、徹底しました。



Q8 内科志望だけど・・・家庭医学も受けるべきか???
Applyするだけはしたほうがいいと思います。
メリット:内科にもれたときに行くところがある。ほかの科であってもACGME accredited programでやっているというのはExternよりはるかに大きなAdvantage、ただのInterviewの練習にもいい、一年待って空きができれば内科2年目に転入できる可能性もある。私の場合は内科の面接の数自体が1つしかもらえず、本命の試験の前に5つの家庭医学のプログラムで面接の練習をしました。これは大変大きいものでした。私の元上司のアメリカ人内科医も4つ以上のプログラムで練習を本番前にすべきだといっています。

Q9  いつApplyするのか???
もちろん9月2日がいいでしょう。ただし、ECFMG certificateを持っていればの話。もしこれなしであれば、速攻で秘書のスクリーニングにかかり、Applicationは投げ捨てられてしまいます。たとえStep1,2CK,CSすべてのスコアがあっても・・・(私がそうでした)。早くApplyしたい気持ちはありますが、とにかくそろえるものそろえないと無意味なApplyになります。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

スケジューリングに関して質問させてください。Step1に合格しStep2CK, CS受験を控えています。IMGは9月2日のERAS解禁日にECFMG certifiedされている必要があるのでしょうか?巷の本にはCSはマッチ前年の9月までに受けておくことが望ましいが、少なくとも12月までには受かっておくように、的な記載が多いように思うのですが。一方でIMGはERAS解禁日にECFMG certifiedされていないとインタビューリストに載るのはほぼ無理という話も聞き、それならば結果を得るまでに時間もかかりますし、CSをCKより先に受けないと間に合わないな、と思っています。

Hawkeye さんのコメント...

こんにちは。私の意見としては、ECFMC certified されてからApplyしたほうがいいと思います。ということで、まあどちらから受けてもいいのではないかとおもいます。Certify されていなければ、よほどのコネがない限りInterview自体こない可能性が高いです。

masa25103 さんのコメント...

はじめまして。
先生の記事を楽しく読ませていただいております。
現在、2010年のレジデンシーを応募するため準備中です。 
 私自信、同様に研修を目指している仲間との情報交換やこれから目指す人の役に立てばと思いブログを書いています。
(http://blog.livedoor.jp/masa25103/)
 今回、先生のブログの一部を参考に記事を書きましたが、trackbackがありませんでしたので、コメントを残させていただきました。

 また、わからないところがありましたらご質問させていただくと思いますが、よろしくお願いいたします。